①の時点ですでに40,000円近く払った病院代。
でも、本当の苦しみと辛さをまだ知らないのです。

mission 供血猫を探せ⁉
入院して5日位経った日。
ボンのお腹に腫瘍があるので手術して取りたいとのことで病院から、とーさんに連絡がありました。
…ただ、1つだけ問題が。
ボン、どうやら貧血がひどいらしく、そのまま手術をすれば血が足りなくて死んでしまう可能性があるとのこと。
病院側としては、輸血用の血液を確保していないので、安全に手術を行うためにも、輸血をしてくれる供血猫さんを探してくれと言われたとか。
ここで一度話がそれますが…
前回のお話の時にちょっと書いたのですが、私はこの病院に少し不信感を抱いていました。
CTの件もそうですが、面会時のボンの体や態度を見た時に、決して大切に扱われてるとは思えなくて。
その上、今回のこの話。
私たち夫婦にとって、ボンは長男でわが子。
そんな大切な命を預けているのに、病院のドライさというか、不親切さと言うか、いい加減な態度?…に少し嫌気がさしつつあったのですが、ここにきてそれが全面的に感じるようになりました。
というのも、
市役所の〇〇課に電話して聞いてみてとか、こういうセンターがあるとかそんな情報が欲しかった…
供血猫とは…
そもそも、供血猫という言葉自体、ネットで『猫 輸血』とワードを入れて初めて知った名前。
病院側からは、近所や知り合いの猫さんに献血を頼んで連れてきてくれ…的な話だったそうです。
ちなみに、供血猫のことを知るのに下のサイトがとても参考になりました。
供血猫の条件
こちらのサイトで書かれている情報を見ると、供血猫、すべての猫さんがなれるわけではなく
・年齢:1〜7歳
https://nyanpedia.com/post-8531/
・体重:4キロ以上
・健康である
・混合ワクチンの接種を毎年受けている
・猫免疫不全ウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)が陰性である
・雄:交配予定がない
雌:出産経験がなく避妊をしている
・完全室内飼いで、屋外猫との接触がない
・輸血を受けたことがない
・病院に慣れている
・採血時におとなしくしていられる
という条件があるそうです。
幸い、うちのアネサン(メス5歳)が条件に当てはまりそうですが、一番大事なことがわからなくて。
猫にも血液型がある
基本的にA型が多いらしいのですが、まれに違う血液型の子もいるらしく。
アネサンの血液型がわからないのは当然として、病院から、ボンの血液型を聞いてなかったので確認のために連絡したら
手術の時に適合テストをするからその時に一緒にしようと思う。
この回答を聞いて、もし皆さんならすんなり受け入れれるのでしょうか…
私は、出来ませんでした。
特にうちは、ねーさんが生まれた3年前に今の家に引っ越してきました。
元々、地元ではないし、猫を飼っている知り合いもいない…もし、アネサンが適合しなかった場合、ボンの命を諦めないといけないのか、ボン自体にかけるしかないのか…
せめて、A型かそれ以外か位、教えてくれないと万が一供血猫さんが見つかってもダメだったなんてことになってしまうかもしれないのに…など色々と思っていました。
ピンチは最大のチャンス⁉
結局、供血猫さんを探せなかった…
そんな不安や不満、不信感の入り混じった気持ちでしたが、とにかく供血猫さんを探さないと…と必死に、動物団体さんに電話をかけまくりました。
でも、どこの団体さんも、答えは×
一番つらい回答が『うちは、そんなことはせん。』でした。
そうですよね、普段寄付とかしてたらまだ快く回答してくださったのでしょうが、普段何のかかわりもない人が急に電話してきて、自分の猫を助けたいから、お宅の猫の血を分けてくださいなんて…
私が逆の立場なら断ります。
可愛いわが子が、けがもしてないのに病院につれていかれ、針を刺される…のは嫌です。
供血猫さんを探す間、退院させようと決める
その夜、とーさんと話し合って、供血猫さんを探す間、毎日通院して点滴をすることになっても、ボンを家に戻そうと決めました。
どのみち、すぐにはみつからないのであれば、少しでも落ち着ける家でゆっくりさせてあげた方が、ボンにとって幸せだろうし、その間にもっといい病院も見つけれるかもしれないということで、翌日退院の申し出をすることに。
不信感MAX! 怒りで声が震えた
退院の話を電話した時、私、目が飛び出そうな位の驚きと、へそで茶が沸かせる怒りで精神がおかしくなりそうでした。
今日手術すると思って準備してたのに…
正直、なんでこの時の会話を録音していなかったんだろう…と今更ながらに後悔しています。
もう、本当に宇宙人と会話をしているのかと思う位に、会話が通じてなくて。
前日の夕方に供血猫さんを探せと連絡しておいて、翌日の昼から手術…どうやったらその思考回路が出来上がるのか、知りたかった。
そして、その瞬間、私の独断で
違う病院に移ります。
とーさんには事後報告(次の病院を探す途中に連絡した)でしたが、怒られなかったというより、むしろその意見に賛成してもらえたので、その後の作業にスムーズに移れました。
退院→転院
退院自体も、だいぶん渋られました。
次の病院が献血できるところでないと、医師として退院の許可が出せないなど、色々と言われ…
探しました、その日のうちに。
絶対に文句の付け所がない病院。
次の病院では、供血猫さんを病院のスタッフさんがお世話されているそうで、心配しなくていいと言ってもらえました。
それから、探した後で知ったのが、次の病院の院長と、前の病院の副院長が知り合いだってこと。
副院長先生はイイヒトなんだそうです…
そういえば、口コミにも、院長と副院長はイイヒトなんだけど…とあったような気がします(笑)
院長との電話でのやり取りで、退院して半日は家でゆっくりして、精神的ダメージを回復してから翌日の午前中に来て欲しいと言われました。
お昼からだと、先生が学会に参加するので不在だからとのこと。
前の病院の件で、ドクターに対してかなり不信感を持っていた私が、この先生にしたいと思ったのがこの時の『僕が診たいから、申し訳ないけど午前中に来て欲しい』と言う言葉でした。
もちろん、丁寧な説明や柔らかい物腰とかもよかったんですが、何よりも、初めからきちっと私の話を聞いて、責任をもって診察してくれるという先生の姿勢に安心感を抱きました。
長くなったので、ここで2回目の清算を…
前の病院の入院費、約13万円でした。
前回同様、とーさんがこの時の明細を気が悪いからと捨ててしまったので、何となく覚えてるのがそのくらい…です。
こんなことがあったので、捨ててしまうのもわからなくはないのですが、明細はとっておいてほしかったな…(笑)
前の病院での支払いは合計170,000円位…
あのまま保険を辞めなければ、毎月3,000円程度の支払いで、70%は保険でまかなえてたんです。
ここまでだけでも、保険に入っていれば…と思う金額ですが、これはまだ序の口…
本当の辛さはこれからなんです。
